ノルウェーに大学院留学(人文科学系)するとこんな感じ、という授業スタイルの紹介です。
※ あくまで私の在籍している学科の話です。
私は日本の大学院に在籍したことがないので比較はできないのですが、ノルウェーの大学や大学院は生徒の自主性がとても尊重されていると思います。
のんびりと、しかし深く学習できるのは私の性格に合っていて、勉強していてとても楽しいです。

ノルウェーの大学院 授業スケジュール
私の在籍している学科は、授業時間自体は少ないと思います。もちろんたくさん授業をとっていれば朝から晩まで授業づけになることも可能ですが、少なくとも私の周りにはそんな人はいません。
私は週3回の授業+自主的に参加している研究グループが月2回程度セミナーを開催するだけです。
1コマは、1時間45分。たいていは45分授業+10分休憩+45分授業で構成されています。
ノルウェーの大学院 授業の内容
事前に参考文献を読んできて、教授はそのトピックについて具体例を交えながら説明します。
途中で生徒が質問を挟み、教授がそれに答える、といったことがありますが、うちの学科で質問するのはもっぱら留学生陣。
ノルウェー人もたまには質問しますが、基本的には日本人のように黙って授業を聞いています。
私のクラスでグイグイ自分の意見を言うのは、デンマーク人とフランス人でした。
授業はレクチャーとセミナーの2種類があり、8割はレクチャー(先生の講義を聞くスタイル)で、2割がセミナー(グループディスカッション)です。
セミナーは期末試験のエッセイ(後述)を書くための準備段階的な扱いで、自分のエッセイのトピックについて他者と議論をして理解を深めるものです。
生徒のバックグラウンドが様々なので、新しい視点から自分のエッセイトピックに意見を貰えるのはとても勉強になります。
授業の言語について
私は英語コースに在籍しているため、授業は基本的に英語で行われます。
IELTSの勉強のおかげで、なんとかアカデミック英語にもついて行っていますが、予習していないと確実に置いて行かれているな、という自覚があります。特に私は哲学系の用語に弱いので、他分野のセオリーを拝借しているトピックは予習もヒーヒー言いながらやっています。
ちなみに私のIELTSの勉強の記録はこちら
英語の授業とはいえ、ここはノルウェー、たまにノルウェー人の生徒がノルウェー語でポロっと軽い質問をして、先生がノルウェー語で答える場面もあります。
また、先生が英語の単語を忘れてノルウェー語の単語を言って、生徒が英語に訳す、なんて場面も。
さらに参考文献の中にノルウェー語の文献が混じっていることがたまにあり、苦戦しながら読んでいます。
しかし私は日本人、スピーキングやリスニングはからっきしですが、リーディングだけは先に能力が伸びるんですね。英語と比較的近い言語ということもあり、辞書を引きながら読むことができます。


ノルウェー留学 期末試験のエッセイ
ノルウェーの大学院の私の在籍する学科では、日本の小中高とやってきた期末試験、つまり決められた時間内に問題を解くテスト形式のものはありません。
決められた期日までにエッセイ(A4のワード1pあたり2300キャラクター×15ページ)の提出があるだけです。
このエッセイがいわゆるプチ論文的な存在で、私は3コマの授業をとっているので期末に3本の論文を同時に仕上げる必要があります。
もちろんそんなことはできないので、先にどんどん準備を始めるわけです。
授業によって、ある程度自分でテーマを決めていいものもあれば、しっかりテーマと最低限読むべき文献が提示されるものもあり、授業内容によって様々です。
論文は英語かノルウェー語で書くことができ、私はもちろん英語一択ですが、ノルウェー人の生徒はノルウェー語で書くようです。
と、こんな感じで勉強しております。
授業以外はきちんと予習復習して期末のエッセイの準備を始めるので、内容盛りだくさんな勉学生活を過ごしています。
コメント